大丈夫じゃなくても、大丈夫。
この言葉にこの映画の全てが詰まっている。
9歳の甥ジェシーはなんとも現代っ子だなぁという印象。彼は辛いことも悲しいことも、ぐっと堪えて周りの大人に迷惑をかけないように笑う。
お利口さんなんだけど、彼をお利口さんにしてしまったのは誰なんだろう。
ジェシーだけじゃない。ジョニーも他の大人もみんな、みんな、心の中では色んな感情が渦巻いているのに蓋をしてハッピーであるように振る舞っている。
それはまるで、悲しみや怒り、嫉妬も苦しみも、全て人間にあってはいけない感情のように。
違うんだ。
こんな時代だからこそ、この映画ははっきりと大きな声で教えてくれた。
ウゼェ、クソが、ふざけんな。
その気持ちはみんな持っているものだ。押し殺すばかりが正解じゃない。いつだってハッピーじゃないんだ本来人間は。
叫びたい時に叫んで、ぶつかって、たまにでいいよ笑うのは。