「ジョーカー」で強烈な印象を残した、ホアキン·フェニックス主演の新作でした。
妹の子供を預かった男の悲喜交々の会話劇みたいな印象でした。
子供にインタビューする仕事をしているジョニーですが、インタビューする側としては子供に本心を語ることを求めるのに対し、ジェシーからの直球の質問ははぐらかすように誤魔化し、テープだけに本心を残す感じがちょっと共感できるような感じでよかったです。
そういうところからも、最後に大丈夫じゃないとジェシーの前で爆発する感じが少し泣けてきました。
子供に振り回される大人というテーマは良くありますが、コミュニケーションの難しさというところからここまで迫ったのは初めて見たように思います。
主役をインタビューアーにしたりと、監督の作品の構成力が存分に発揮されているから、ここまで上手く映画が作れたのかなぁという印象です。
モノクロの静謐な世界観の中で展開される、純粋な子供と、少し陰のある大人の間のコミュニケーションの難しさと、その先にある家族愛や友情のようなものが本当に綺麗に描かれていたように思いましたので、色々な世代が見ても勉強になる良い映画だと思いました。
