さざなみのように、
寄せては返していた。君たちのことをもっと知りたい、教えてほしい。映画館の席に座りながら知らず、こどもたちと向き合う椅子をゆずられていたのだった。まったくそれは、途方もないことだった。どのように? それすら知らないわたしにくれたのは、すべてを解決するという不可能な任務への眼差しと、差し出すためのマイクだった。耳を傾けるふりをたくさんみてしまって、本気で聞く、って、誰でも思いつけるのに、誰も思いつかなかったことみたいだ。その向こうは、またとないおどろきの連続だった。ざざん、とぶつかって、広がって。耳から胸、目。すばらしかったです。