個人的にとても良い映画だったと思う。
でもどうしても2点が良くも悪くも引っかかった。
①白黒映画だった故に、人物に一際フォーカスされていく。
それに裏切らない会話劇。時間が経つのが惜しかった。
だからこそ、子供のウディ・ノーマンにいくらなんでも大人の理屈を当てはめすぎじゃないかと感じた。英語のニュアンスが分からないから芝居がいいようには見えた。でも大人が回答できないことをなんでもかんでも子供のセリフにさせすぎている。
そして、リアクションを映しすぎ。
ホアキン・フェニックスを映し、電話口の母親を映し、正直カット割りにはげんなり。余白が無い。
②劇中で引用されていた（うろ覚え）「母親は政治や社会の生贄だ。にも関わらず、日常生活で明るさと無垢さを求められる。」という一節が最後までこびりついた。真理だと思う。
ただ、そのシーンから男は無知で間抜けで贖罪としてこの映画を見届けろというメッセージに感じてしまい、ホアキンフェニックスがずっと愚か者にしか見えなかった。
たしかに、女性が結婚していようがいなかろうが、男の理解は程遠いところに位置していると思う。
とどのつまり、異性を理解するという行為が身も蓋もないようなことかのように感じられて、なんて希望がないんだと思った。笑
んーーー、穿ってるのかな、、、
でも今自分の甥っ子は2歳。7年後ぐらいにこんな瞬間が訪れたら自分はどう向き合うのかと、考えさせられるにはとっても良い映画でした。
