仕事で貰った試写会のチケットを紛失し、悔やんでいたら映画館での公開も見逃して配信されても観ずにいたのは今日このタイミングで観るためだったのかもしれない。
理解できないことと、理解されないこと、どちらの方がずっと孤独を感じるのだろう。大人や子供、家族や他人、どういった関係性においても人と人とが言葉や思いを1人の人間同士として交わし合うことの大切さをとても感じる作品。
終始モノクロで描かれるこの作品にはカラフルでは多すぎる、白や黒だけで描ききれない、灰色で広がっていく日々を描いていたのかなと感じた。それがとても似合うようにも思えた。
生きていくとどうしたらいいのか分からない、どう受け止めたらいいのかが分からない、そんな感情や出来事に出会うことはある。そんな時は誰かの力を借りて、言葉や思いを形にして触れ合い認め合い確かめ合う。とにかく前に前に、日々を進むしかないから。
いつか誰かが自分のことを忘れても、大切に伝えた想いはその人の言葉や表情や感情の中にきっと必ず残っている。
マイクミルズの作品で1番好きな作品になりました。