ちゃんゆき

ミッドナイトスワンのちゃんゆきのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

WOWOWにて。ずっと気になっていた作品。

まず第一の感想は、美しい。
一果のバレエ、りんの死、そして凪沙の死。
すべて描き方が美しい。

凪沙の術後の様子は辛すぎるのですが…
バレエコンクールにて本当の母登場→一果のお母さんになりたい→女になりたい→手術→一果を迎えに行く→家族の拒絶→一果という希望を失う&金銭面でも枯渇して術後メンテナンスを怠ってあんなことに…
という流れかな、と色々レビューを読んだ末私は思っております。

りんがLかもしれないという所に敏感なレビューもありましたが、りんの問題はやはりあの両親な気がします。バレエができなくなって悲しい最期となってしまいましたが、最初は本当に一果の希望となる良い子でしたね。
2人のバレエシーン、素敵でした。

トランスジェンダーの人達のホルモン治療の辛さ(金銭面も肉体的にも)、稼ごうとしたら底辺みたいな扱いを受ける、男として稼ごうにもホルモン治療のため体力的にも厳しい…などなど厳し過ぎる現実がたくさん。途中凪沙が就職面接した時の面接官の男がまさに今の日本社会のおじさんな気がします。
「LGBTね、流行ってるよね」
流行るも何も…馬鹿すぎる…

辛すぎる現実を、まさにバレエが癒してくれるような作品でした。
草彅さんも樹咲ちゃんも演技最高でした。
ちゃんゆき

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