幸薄い感じの映画は大好物ですが、
その私でも引くほど報われてなくて、、。
だけどとても美しい作品でした。
LGBTについて理解を示しつつある世の風潮はあるにしろ、当事者たちの生きづらさや苦労はまだまだ絶え間ないものであるという現実を突きつけてくるような作品。
医療的な描写については、あまり現実的ではない(作品に描かれているほど酷くない)ようだけれど、それがいかに難しく、勇気、お金の居る行動であり、例え限られた人たちしかできないことであっても、それが出来たからといって根本的な解決には至らないのではないかと思った。
全く希望の見出せなかった訳ではなく、
巡り合わせでLGBTの主人公が預かることになった姪がバレエを通して心通わせるようになっていき、思春期と家庭環境のせいで無口で、問題ばかり起こしていた姪が立派に成長していく姿は光だった。反面、姪の親友となった少女が、恵まれた家庭に生まれ育つにも関わらず悲しい最後を遂げる対比がこの作品に抜かりなく影を落としてくる。
草彅くんと服部樹咲さんの演技力が凄まじかった。
