ミッドナイトスワンのiyのレビュー・感想・評価

バレエというのは何と美しいのか。最後、桜田一果が踊る姿に、彼女の生き様を観れた。それだけ俳優さんの演技が良かった。「私たちみたいなのは1人で生きていくしかないの。」と凪沙が桜田一果に言った言葉が胸を打つ。サッカーボールの少年には言わなかった言葉。少し余韻が長引く映画。凪沙はずっと、自認に従うために女になりたかったけど、女にさせるトリガーを引いたのは母親になりたいという一果を思う愛だった故の結末が辛い。実際、バレエの先生にお母さんと呼ばれた時の凪沙の笑顔が一番だった。