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ミッドナイトスワンのeryuのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

 印象に残ったところを聞かれたら全部答えたいくらい全てに衝撃を受けた。
 いちかが怒りや苦しみをどこにぶつければいいのかが分からず自分にぶつけて消化しようとしているところ、なぎささんといちかが冬に外で一緒にバレエの練習をしているところが本当の母娘に見えたところ、いちかがなぎささんに出会いバレエに出会ったことで顔つきが変わったところ、なぎささんといちかが本当の母娘になったように見えていたけれど、いちかが母を求めていることになぎささんが気がついてしまったところ、いちかと母とのハグはいちかが母の背中に手を回してぎゅっと握っていたのに、なぎささんとのハグでは手を回していなかったところ、印象に残る部分が多すぎて、電車で見ていたけれど2時間があっという間だった。
 バレエを通して本当に顔つきや人柄が変わったところは、役者自身が心を動かされたから変わったと思うから、それが本当にすごいと思った。
 また、なぎささんが髪を切って男に戻ろうとする場面は、髪を切っても表情は女性そのもので、すごいとしか出なかった。
そして、なぎささんにいちかが中学を卒業してから会いに行った時のいちかの「ごめんね」は、抱き締め返せなくてごめんねなのか、迎えに来てくれた時一緒に行けなくてごめんねなのか、それともそれ以外なのかすごく気になった。
 日本ではマイノリティとして挙げられるLGBTQと育児放棄された子供の現状をもっと調べて見たいと思った。
 今思う気持ちは、LGBTQという言葉が先行してしまっていて、当事者の気持ちに理解は向いていない部分があるのかなと思う。それゆえに、彼・彼女はLGBTQだから接し方が分からないと避けてしまったり、自分は知ってるよ!と踏み込みすぎてしまうことに繋がるのかなと思った。知ろうとすることは良いことだと思うけれど、気持ちを知ることも同じように大事ではないかなと思う気持ちがある。
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