このレビューはネタバレを含みます
先行上映。
小説版既読。
映像や音楽、バレエシーン、登場人物たちの心、色々な美しさのつまっていた。
内容をわかって観たため泣けるポイントは想定していたけれど、実際に映像で観るとストーリーではなく役者の表情で思わず泣いてしまった。
トランスジェンダーの凪沙が主人公だが特に映画は一果メインのストーリー。一果を支え応援したい凪沙の気持ちのような映画だった。
凪沙は性別的に母親になれない。
だからこそ手術までするが、体が変わることで母親になれるわけではなく、むしろ手術前からすでに母親だった。
メイクする時の口紅の赤、ショーで踊る時のトゥシューズの赤、赤いブーツ、赤いコート、赤い色は凪沙にとって女性であることの象徴のように見えた。
そしてその想いを引き継ぐように一果がオーディションに向かう時に赤い靴を履いていたことが印象的だった。