てっきりカーアクションが満載の作品と思い観たのですが、実際はクズな主人公が父の残したクラシックカーに乗って繰り広げるドタバタロードムービーでした。
そもそも考えてみたらスピードの出ないクラシックカーでランボルギーニを追うなんて無理な話ですよね。
話の鍵となる現代自動車が1983年に発売したステラは当時の韓国の中流階級のステータスだったらしい。
当時を生きた韓国の人々には思い出がある車で、映画の中でもステラ愛が強く描かれてます。
監督か脚本家の思い出でもあるんだろうなという印象。なので韓国の人が観てこそ面白い映画なのだろうと思います。
展開としてはクズな主人公の成長物語でもあるので、とにかく寄り道が多いです。そんな事はいいから、さっさと追えよというテンポの遅さは感じます。韓国映画らしくヤクザや大乱闘もありますが、ライトに描かれていて血生臭さは抑えてあります。
父が亡くなってほったらかしだったのに、新しいカーナビがついていたり終盤はファンタジーな展開になったりとちょっとやり過ぎな感じもあるのですが、まあコメディとしてはそれなりに楽しめる作品かと思います。