結局カレー

サイレント・トーキョーの結局カレーのレビュー・感想・評価

サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)
2.5
なんというか物語のスケールと映画のスケールが一致してない”雰囲気クライムサスペンス”感が否めなかったなぁ。「これは戦争だ」と言いながら一方的に爆弾仕掛けてそれっぽい警告してただのテロでしかないし。火をもって火を制す…ってコト!?

決まった時刻決まった場所で大きな爆発が起こると予告されていようが馬鹿は集まる。平和ボケした若者たちが集う渋谷の大テレビジョンでは総理大臣が軍備拡張を進めようと話してる。現実でも災害や事件が起きてる側で避難せずスマホ撮影してSNSにあげる人はいるし、昨年の元首相銃撃事件等で警備体制の甘さだって露呈した。客観的にみれば日本はもう致命的な域にある危機感、そしてその警告には最終手段の選択が迫っているのはわからんでもなかった。

にしてもまずミステリーとしてつまらんかった。キャスティングで察しが付くし、それぞれのキャラクターの背景が全然みえてこない。主演の2人の存在感が薄い。爆破するだけしといて2人の関係性に閉じこもってるようにもみえたし中村倫也と西島秀俊が終始「どゆこと?」ってなってたのわかるわ。なぜ息子を巻き込んだのか、何が言いたかったのかがとにかくわからん。コロナ禍の映画だから削ったんかな、この手の作品で上映時間99分ってのもなぁ。
何がしたかったん?というのが素直な感想。そして石田ゆり子演じるキャラクターどうみても爆弾作ってなさそうだった。