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サイレント・トーキョーのCinemanのレビュー・感想・評価

サイレント・トーキョー(2020年製作の映画)
4.0
え?これから何が始まるの?
冒頭から訳の分からない人間関係とエピソードが続くけれど力のある映像なので引き込まれる。
原作は?監督は?脚本は?誰なんだろう。
物語がどうだったかよりも魅力的な語り口調で最後まで引っ張られてしまった作品だ。

【作品の概要】
「アンフェア」シリーズなどを手がけた秦建日子がジョン・レノンとオノ・ヨーコの楽曲「Happy Xmas(War Is Over)」にインスパイアされて執筆した小説「サイレント・トーキョー And so this is Xmas」を映画化したクライムサスペンス。

佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊らの豪華キャスト陣を迎え、「SP」シリーズの波多野貴文監督がメガホンをとった。
クリスマスイブの東京。
恵比寿に爆弾を仕掛けたという一本の電話がテレビ局にかかって来た。
半信半疑で中継に向かったテレビ局契約社員と、たまたま買い物に来ていた主婦は、騒動の中で爆破事件の犯人に仕立て上げられてしまう。
そして、さらなる犯行予告が動画サイトにアップされる。
犯人からの要求はテレビ生放送での首相との対談だった。
要求を受け入れられない場合、18時に渋谷・ハチ公前付近で爆弾が爆発するというが……。(映画.comより)


【Trivia & Topics】
*よく分からない物語。
そんな馬鹿な!という物語の展開だと思うけれど物語が分かりにくい。
物語よりも語り口調に興味があるワタシは最後まで画面に心地よく引っ張り回されてしまった。
深追いしないで観ている分にはとても刺激的な作品だ。
細かく検証したい人にとっては「何なのこの雑なつくり方は」なのかもしれない。

*キャスティングがいい。
佐藤浩市、石田ゆり子、西島秀俊、中村倫也がツボにハマっていた。
特に西島秀俊と中村倫也が。

*渋谷スクランブル交差点。
警備する警官や興味本位で続々とおしかける若者たちでごったがえす爆弾をしかけたと予告された渋谷のスクランブル交差点のシーンがこの作品のハイライトで見応えがある。
このシーンだけでもドキドキする。

*巷の評価。
ネット上にはこんな意見が書き込まれていました。

・最後全く意味が分からない。

・一部演者の見るに耐えない拙い演技はもとより、99分ノンストップが売りでありながら疾走感はなく、スリリングな展開もない。

・テレビの二時間サスペンスの方が遥かにいい出来です。

・全感覚を刺激する圧倒的スケール!

・特に語ることがない。メッセージ性というか、伝えたい事は確かに分かるんだけど登場人物に誰一人として感情輸入できない構図がダメ。

・登場人物の設定、過去と現在の人物関係が不明瞭(人物を字幕で表現して欲しかった)。

・これ、いいじゃん! おもしろかった! でもなんで Filmarks の評価低いんだろう? 期待せずに見に行ったけど、満足です。

・動機があまりにも弱すぎる。要するに説得力がない。

・爆弾テロ物としてはかなりレベルが低い。脚本が練り込まれていないで、場当たり的に主要人物が集まるのも出来過ぎ。これだけのお金かけてこれはひどい。安易なヒューマニズムな反戦も虚しい。

・展開が早く伏線貼られまくりで最後まで見てやっと全体が見えました。だから1回見ただけでは理解できないところも多く最後まで見終わってすぐにもう一度最初から見たいと思いました。
そして実際に2回見ました。


大絶賛している人もいれば箸にも棒にもかからないという人も。
真っ二つに評価が割れいる。
だから面白い。

かなり酷評している人も多いのでこれを書いた後に再見した。
やっぱり面白いわ〜。
何も残らないけど強引な映像に引きづられる快感がタマラナイ。

【5 star rating】
☆☆☆
(☆印の意味)
☆☆☆☆☆:超お勧めです。
☆☆☆☆:お勧めです。
☆☆☆:楽しめます。
☆☆:駄目でした。
☆:途中下車しました。
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