とし

天才ヴァイオリニストと消えた旋律のとしのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

邦題と予告から、もっとミステリ的な作品を想像していたが、全然違った。
これは信仰やナチスドイツと深い関わりの作品であって、少し難しかった。

「天才ヴァイオリニストと消えた旋律」っていうけど、消えたのはむしろ「天才ヴァイオリニスト」自身じゃあないか。
「The Song of Names」という原題の方がしっくりくる。強制収容所で殺されたユダヤ人の「名前の歌」だよ。全部歌ったら4日かかるって、どれだけたくさんの罪のない人たちが殺されたのか‥‥。
収容所の中でもユダヤ人として家族を追悼することを忘れなかったドヴィドルの信仰心の強さには驚かせられる。

あー、歴史にもっと明るければこの作品ももっと楽しめたんだろうな。

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