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ファーストラヴのtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

ファーストラヴ(2021年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます



心理師の世界は、統一資格団体が無く、乱立してるが故に、公認心理師ではなく、臨床心理士なのか?!と少し興味深く鑑賞しました。

心理学的アプローチはあれれ?!という事で、
ストーリーは楽しめました。

巷の書籍や雑誌コラムに見掛ける、毒母的な、
或いは、親ガチャ失敗した的な議論はたまに見掛けるが、親が居るだけ、文句の言う先有っていいじゃん!位にしか思えない。

自分は捨て子で孤児院育ちだから、親も見たこと無かったし。

なので、親ありき、のストーリーに、割とドライな目線で見てしまった。

ただ、毒母、毒親は居るのも現実で、
死に至るケースもあるわけで、そこを
楽しむというより、社会問題提起として、
描きたかったのか?というと、

接見と法廷と、塀の中で終わっちゃったという
少し寂しい結末。

虞犯少女が、その後どう更生し、社会復帰出来る社会になるのか?
前科者として差別を受け続けるのかは、描かない綺麗事。

うーん、豪華キャストなのに勿体無い印象。


今自分も、過去のトラウマと向き合うに、
闇が深すぎて、立ち向かってくださる、
心理師がまるで居ない。汗

皆さま、相談受ける側も、セカンドトラウマを抱えるのは、当たり前で、
感情を押し殺してでも、
聴くに徹する、傾聴の姿勢は、

弁護士と全く違うアプローチなんだろうなぁ。

お金払って仕事として受けて頂く訳で、
仕事が作業としてするにしても、
人をDeHumanised(人格否定)は出来ないわけで
そこを、言わば、半分自己の過去に感情移入し過ぎつつ、のめり込んで
自己解決と、よりbetterな方向性が見えたところで、業務終了。

ただ、上告審をやってる様子だったので
刑罰を無罪にひっくり返せるか?は
次のストーリーが有るならば、
フックはそこだけかなぁ。

毒親のその後を追っても、gdgdだろうし。

ただ、この作品を2023年に観た時に、
児相へ駆け込まない、幼稚な大人達を、
蔑む大人になり過ぎた少女の苦悩は、

確かにミスマッチで、
「わたし、慣れてるから」
とかね。え?!って、シーンの転換点に、
カットバックで、過去と接見を
織り交ぜるので、観る方は、慣れると楽しめそう。

生育段階の環境ファクターの大きさは
計り知れないし、
そういう虞犯少女に、歌舞伎町で、飯やコンドーム配ってたNPOが

実は左翼の資金源になってた、都の住民監査請求結果などを見るにつけ、
現実の闇でカネ稼ぐ、ダメな大人の方が、
塀の中に行くべきじゃねーのかよ?!と

少し、いい考え直しのキッカケは頂けた。

あなたの人生は、親の夢ではない。
あなたはあなたとして、親と独立した、
個人と個性。

自分のありのままを殺さないで、
若い人々には生きてほしいかな?

だってほら、人生一回こっきりじゃん!?
と、後悔だらけだった人生を回顧し

今週金曜で、会長職を退任し、
フリーな相談役になるんだなぁと、
60代でない、まだまだ、自分の世代で
しのぎを削れる年代に、

余命を悟り早めに後進に禅定する
世代の交換作業に、心理的な部分で
より大きな対極的でもあるものをも
受け入れて、

揺るぎなくどーんとして居られるか?
名ばかり会長と言われぬよう、まだまだ己を磨きたい。
限られた日数でも。

「本当に好きな人を愛した事がありますか?」

あの一言で、家族あっても証言台に遅まき過ぎながら、たった男の勇気に、小さくぐっと来るものはあった。

それが、タイトルになったようですね!

私とは反対の、男性恐怖のPTSDお持ちの女性にはお勧めしないかな?

アートと、宣伝広告の世界は垣根は近くても
全く違うので。
最後まで、父に借りた恩がある母の本当の理由を、
法廷で言わなかった女の、その後の強さは、

きっと良い方向性を感じさせる結果になってほしいなと、少し含みを残した結末に、
一抹の不安もよぎった。

本気を出した男の純情を、汲むべく、奔走するであろう、敏腕弁護士に期待。
あたりで、私はある程度満足出来ました。

親がある方には、お勧めします!
^ - ^)o

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原作は女性小説家の第159回直木三十五賞 作品。
書籍、ドラマを経て、映画化。
監督は、言わずと知れた、看板監督と、主演陣らとのタッグ。

原作:島本理生『ファーストラヴ』(文春文庫刊)
監督:堤幸彦
脚本:浅野妙子

音楽:Antongiulio Frulio
主題歌:Uru『ファーストラヴ』(ソニー・ミュージックレーベルズ)
挿入歌:Uru『無機質』(ソニー・ミュージックレーベルズ)

プロデューサー:二宮直彦
配給:KADOKAWA
制作:角川大映スタジオ、オフィスクレッシェンド
製作:「ファーストラヴ」製作委員会

興行収入 : 6億1,200万円
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