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由宇子の天秤のnekonomachiのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.6
まず感じたのは、マスコミは報道の自由を都合よく解釈して世間の野次馬の好奇心を満たすことが目的になっているのでは?ということ。

主人公はそこに反発して正義を貫こうとするがそれは他人事だったからこそ。
いざ自分に火の粉が降りかかると仕事の都合や世間体、あれこれを天秤にかけてちょっとした状況の変化で優先順位は簡単に揺らいでしまう。

そして行き過ぎた親切というのは自己満足であり、相手のプライドをひそかに踏みにじっているのだいうこと。
相手は好意でしてくれてるんだと理性で抑えていたものが、実は後ろめたさからの行為だったと知った瞬間、憎しみが吹き出してしまう。

なので理不尽で唐突なラストとは思えず、私の中ではスッと納まった感じがしました。

エンドロールにまで音楽はなく、遠くに鳥の声が聞こえていたりすることで、映像はなくてもこの先も続いていく、という余韻も効果的でした。😊🍀
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