ゆりな

由宇子の天秤のゆりなのレビュー・感想・評価

由宇子の天秤(2020年製作の映画)
3.9
前評判から観なきゃと思いつつ、長尺から後回しに。そしてこうゆう映画に限って長尺とな気にならないくらい、飽きさせない面白さあるんだよね。

漫画で見てきた典型的な貧乏家庭、フィクションと分かっていてもこちらまで辛かった。
(とゆうのも貧乏に関しては、自分もニアミスな家庭なので)
萌のお父さん見ていて、貧乏と知性のなさって怖いなと思いつつ、これは「どこかの話」じゃ済まされない脚本がすごい。逆に好転してきたくだりもよかった。

何か別の映画観たときも思ったけれど、私たちの本当のリアルな生活では、映画のように音楽もかからないし、こうやって轟々としているんだよね。

誰もが加害者にも被害者にもなりうるし、5分に一度新しい事実が出てきたり目まぐるしい展開を、私たちは由宇子と同じ視点で見ることになる。
「マスク・ガール」の漫画とか「プロミシング・ヤング・ウーマン」もこんな感じだったなぁ。特に視点がずっと主人公なところは後者と同じ。

そしてフィクションだけど、全部リアリティのある本当に起きそうな出来事の連続で、よくできていた!
由宇子役の瀧内公美さん、三浦透子さんのような魅力を放つ女優さんだ。

「長いな」と思いつつも、じゃあこの先どうなる?と思ったら残り僅か10分。
ラストの感じもリアルなんだけど、モヤリとはするし、引きずり込まれる人はだめかも。日本より海外各国で評価されているのが納得。
個人的にはラスト以外は4.0評価です。
ゆりな

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