ドキュメンタリー映画監督の木下は、教師と生徒の醜聞が原因で起きた2つの自殺に関する真実を追うが、それは不幸にも木下自身の人生とも深く交差していく。
鑑賞後の所感を一言で表すなら、衝撃、という言葉でしか出てこない。まるで本当のドキュメンタリー作品を見ているような現実感と、一人ひとりの登場人物の形容し難い葛藤がひしひしと伝わってきて、2時間半の尺があっという間に過ぎてしまった。教師による虐待というかなり重たいテーマを扱っているので、全ての人に勧めたいとは言えないけれど、ただ傑作であるという一点においては、自信をもって言い切ることのできる映画。
