恥ずかしながら鈴木邦男氏が3か月前に他界していたことを知らなかった。
上映後のトークショーで「マウンティングしない人」という言葉が出ていたが、劇中色々な思想や背景を持った人たちと接する姿に、氏の懐の深さを改めて感じた。全ての思想家、政治に携わる人があれぐらい度量が有れば、せめて無謬性に疑いを持ち続けるようにしてくれれば世の中もう少し良くなってるかもしれんのだが。
とはいえ「元々怖い人だった」という証言もあるし、赤報隊事件についての話をしている時は「これ以上踏み込んでくれるな」という雰囲気を漂わせて(あの場面だけで元を取った気分)いたし、氏が目指していた「どんなに時間がかかっても話し合いでの決着を目指す」というのを実践できていなかったのかも?という疑念は残り、色んな事を墓場に持って行ったであろう事も含めて惜しい人を亡くしたと今更ながら思った次第。