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愛国者に気をつけろ!鈴木邦男のmuraのレビュー・感想・評価

3.3
たしかに、「愛国」という言葉を貶めているのは「愛国者」かもしれない。

かつて一水会を率い、「新右翼」と称された鈴木邦男。右翼活動家ではあるが、街宣車で自論をがなりたてる、いわゆる「右翼」とは一線を画す。その鈴木邦男の過去と現在の状況、また思想を、鈴木自身から、あるいは関係者から聞き出していくドキュメンタリー作品。

右翼は「保守」ではない、むしろ「革命」をおこなうべきものとの考えが、現在の「右翼」とよばれる人たちの単調さ、浅はかさを浮き彫りにする。

そして「正義」を声高に主張すること、自己の考えが正しくて他者の考えが誤っているとすることの危うさを指摘する。

そう、そのとおりだと思う。鈴木邦男の考えに賛同する。で、たしかにそのとおりなんだけれど、鈴木に話を聞き、そのエッセンスを取り出すばかりの手法に、だんだんと飽きがくる。映画としては今ひとつかと。

麻原彰晃の三女・麗華とのやり取りなんかは面白かったけれど。
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