ぼっちザうぉっちゃー

アントマン&ワスプ:クアントマニアのぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

良くも悪くもすっごい普通のSFアクション映画だった。

もちろん楽しめた。
前作辺りから正直鳴かず飛ばずな感じの縮小アクションは、もう一周回ってというか世界ごと縮小して、もはや大きいとか小さいとかの縮尺が当てにならん軽いゲシュタルト崩壊チックな訳わかんない面白さがあった。

あとあらゆる可能性のスコットたちが力を合わせるところなんかは、少し違うけれどストレンジ先生の“「全ての宇宙で君を愛してる」”をスコット流に視覚的に表すとこうなんのかって思ったりもした。

そして薄々思ってたけどハンク・ピム結構好きかもしれない。
前作では、なんとしても妻を救おうとする真っ直ぐな姿勢というか、現役な感じが良かったし、今作でももちろんバリバリでちょっと今回奥さんがポンコツな分、信頼するアリたちとアフター的に打開する風格もマシマシでカッコよかった。

というようにそもそもMCUのファンだから映画自体は、一作目の因縁に二作目の裏話と小設定を経て、三作目の本作でMCU唯一の(しっかり親類)「家族」模様とか見られたし、全然「そりゃ無いわ」とか首を振るようなこともなかった。
ただ、フェーズ5開幕作であり、あまつさえ今サーガ包括のメインヴィラン本格登場という役向きの作品が、こう「普通に楽しい」ので大丈夫なの?という戸惑いは隠せないところが正直ある。(逆に普通過ぎるカーンは征服者でありながら被虐者面な、加減を知らないような底知れぬ怖さというのがあっていいとは思う。)

まぁでも大丈夫ですよ、ね。きっと。
正義を為すためでなくあくまでキャシーのためのヒーロー活動っていうスコットのなあなあ具合も振りで、後からちゃんと効いてくるんですもんね。激よわカーンだって露骨に不穏な動き見せてるし。きっと大丈夫ですよね。
本作そのものが、嵐の前の静けさにおける「虫」の知らせってことなんですよ、、ね、、、?