おいなり

アントマン&ワスプ:クアントマニアのおいなりのレビュー・感想・評価

3.7
「quANTuMANia」というシャレたタイトルから、MCUフェイズ5がついにスタート。
映画だけでなくドラマまで広がって、個々の作品としての完成度はどれも高かったフェイズ4だけど、わりと独立した話が多かったせいで一本芯となるストーリーラインが薄く、追いかけてる身としてはちょっとダレ気味だったのも事実。
そんな中で新章幕開けとなった本作、マルチバースという概念そのものである量子世界を舞台に、アベンジャーズの中でも地味目というかコメディリリーフ感の強いアントマンを主役に、なにが始まるんです???と思ったら、わりと骨太なSF。第三次マルチバース大戦だ!



宇宙人的な亜人種やらがいっぱい出てくる、スターウォーズとアバターを足したみたいな世界観は既視感はあるけど、わかりやすくもある。
やってることガーディアンズと一緒やんというのも率直な感想だけど、舞台が地続きの場所というのは、宇宙SF苦手な僕としては文字通り地に足がついてる感あって見やすかった。
まぁゆうて大衆SFなので。その辺はさすがにディズニーわきまえていらっしゃる。


物語の都合上しかたないけど、カーンそんな強く見えなかったな。個の強さで戦ってる系の敵ではないとわかっていても、サノス初見ほどは絶望感はなかった。目的がここまでド直球に「世界征服!」というのもすごい。
何がって、もう部下の機械生命体がいくらなんでも無能すぎるんよ。捕まえて銃突きつけてる相手に3回も4回も逃げられるの、ストームトルーパーでももうちょっとマトモな仕事するわと思った。これに負ける異世界のアベンジャーズ相当やろ(イルミナティもだいぶアレだったけど……)。

マルチバースの知見を得て、何世紀も進んだ文明持ってるはずの敵がこんな感じだし、それほど高い技術力があっても結局ピム粒子がチートすぎるので。。。
今後が本領だとは思うので、ここからどう盛り返してくれるのか楽しみ。ロキS2はよ!


フェイズ4の流れに習ってキャシーも新世代ヒーローとして活躍したり、待望のモードックがMCU初登場したり、盛りだくさんのアミューズメント映画で楽しかった。マイケル・ダグラスも変身してほしかった。
アントマンらしくコメディ部分も楽しい。
「穴何個あるんだ?」って言われてちゃんと自分の体の穴の数数えるのかわいかったね。
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