カタクチイワシ映画レビュー

アントマン&ワスプ:クアントマニアのカタクチイワシ映画レビューのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

元々MCUの中でもアントマンは好きなヒーローなんだけど、今回も面白かった。ドラマシリーズ『ロキ』のラストで僅かに顔出ししたカーンが、映画本編でもようやく登場し、マルチバース・サーガのキーマンである彼がこれからどうなっていくのか、今から楽しみ。


今作は全2作と比べるとアントマンっぽいギャグが少なめ。それでもシリアスにならないのがアントマンいいところですよね。他のヒーローよりも普通のおっさんなのが魅力というか、普通のお父さん。名前の通り他と比べ闘いのスケールが小さいのも好ポイント。今回は馬鹿デカいですが。ん? 小さいのかな?

あと、スットコ親子は仲が良いのがイイ。大体子供が成長するとしょうもないイザコザ展開があったりするけど、この親子は言い争ってもギスギスしないのが気持ちいい。
1作目で娘のキャシーを救う為に、戻れない覚悟で量子の世界へ飛び込むシーンはホロリときましたが、今作もスットコの娘愛全開。幾つもの可能性のスットコが、ある一点において団結・収束するシーンには目頭が熱くなりました。序盤調子こいてたけど、いい意味で変わらない最高のヒーローだと思います。

今作で描かれる量子世界は今までとは違く、はっきり言ってスター・ウォーズです。かなり意識的にやってると思います。ですがこれは悪い意味じゃなく、登場するキャラクター、乗り物、その他ガジェットに到るまで素晴らしいデザインの数々でとてもワクワクさせられました。

私は大好物な映画ですが、あえて文句を付けるならやっぱりギャグですね。今回ギャグシーンの多くがあの中ボス的キャラに振られてるが不満。それにアイツの最期の処理はそれでいいのかと…。
マイケル・ペーニャどこ行ったんだよマイケル・ペーニャ! ペーニャ成分が足らないよ‼︎


現在MCUはドラマシリーズの多さ、マルチバース展開もあって追うのが食傷気味。ですがファンなら必見だと思いますし、シリーズ未見の方でもここから観れる(たぶん)バランスにギリなっていると思います。フェーズ5の出だしとしては相応しい作品ではないでしょうか。オススメです!