kkkのk太郎

アントマン&ワスプ:クアントマニアのkkkのk太郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

「MCU」シリーズの第31作目にして、『アントマン』シリーズの第3作。

予期せぬ出来事により量子世界へと迷い込んでしまったラング一家。そこは想像をはるかに超える摩訶不思議な世界だった…。

○キャスト
スコット・ラング/アントマン…ポール・ラッド。
ハンク・ピム…マイケル・ダグラス。
ジャネット・ヴァン・ダイン…ミシェル・ファイファー。

新たなキャストとして、スコットの娘であるキャシー・ラングを演じるのは『レディ・バード』『名探偵ピカチュウ』のキャスリン・ニュートン。
量子世界の住人でジャネットの旧友、クライラー卿を演じるのは『ゴーストバスターズ』シリーズや『グランド・ブダペスト・ホテル』の、名優ビル・マーレイ。

製作はケヴィン・ファイギ。

とうとう「MCU」もフェーズ5に突入〜🎉
セットアップに注力するあまり、物語が全く前に進まなかったフェーズ4。
しかもマルチバースやセレスティアルズなど、壮大すぎてイマイチピンとこない設定が登場するわ、Disney+限定コンテンツが乱立してきて追いつけなくなるわで、正直もうわけわかめ。
ここいらで引退するか…、と思っていましたがとりあえず『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3』までは頑張ってみようということで、この作品の鑑賞に至った次第でございます。

さて、フェーズ5の幕開けは『アントマン』シリーズの第3作。
なんだかあまりパッとしないシリーズではありますが、考えてみると、『1』は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の直後、『2』は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の直後と、重要な転換点にはいつも『アントマン』シリーズがあったような気がします。
そう考えると、軽くて明るい『アントマン』シリーズは、「MCU」シリーズ全体がシリアスに傾きすぎないよう、バランサーとしての役割を果たしているのかも。
比重が小さいようでいて、実はとても重要なシリーズなのかも知れません。

今回も過去作同様、明るくて軽いポップコーンムービー。
『スターウォーズ』を思わせるSF味溢れる量子世界を、所狭しと大冒険してくれます♪
ゼリー人間や顔面カンテラ人間、顔だけ人間モードックなど、どうかしちゃってるとしか思えないキャラクターの数々には大いに笑わせていただきました😂

今回、最大の目玉はなんといっても「征服者」カーンの登場でしょう!!
正確にはドラマシリーズ『ロキ』ですでに登場しているらしいんだけど、映画作品では今回が初。
全ての時間を支配する、サノス以上の怪物。量子世界に一大帝国を築き、全マルチバースを征服しようとしているヤバすぎるヴィラン。
こんな強敵に、アントマン&ワスプだけで立ち向かうなんて絶対に無理。これは絶対死んだわ。さらば、スコット・ラング…😢

と、思ったら!いやお前が勝つんかいっ!!💦
てっきりここでスコットがやられて、彼の意志を継いで娘のキャシーが3代目アントマンに就任するという展開になるのかと思ってた。というか、どう考えてもクライマックスのタイマンはそういう展開への布石だったでしょ!
まぁあんまり湿っぽくなるのも『アントマン』シリーズっぽくないし、なんやかんやでスコット・ラングのことは好きだから死んでほしくなかったし、これはこれで良かった良かった。

時間も2時間ちょうどくらいで観やすいし、悪いやつをやっつけて完!というお気楽さも好ましい。
とはいえ、正直言ってお話は全くといっていいほど理解できなかった。
カーンが何者なのか、何を言っているのか、量子世界とはなんなのか、もうちんぷんかんぷん。
時間の檻がなんちゃらで、カーンはカーンによって追放されていて、分岐した世界が…なんか収束して…、シュレディンガーの猫で可能性がどうたらで分裂してこうたらで……、あー……、誰かトロトロ持ってきて。
なんか連載漫画を途中から読んでいるかのような置いてけぼり感。
マルチバースだの神々だの量子世界だの、そんな種々雑多なイミフ要素に加え、今度は時間まで!?もう無理キャパオーバー🤯

「カーンは帰ってくる」っていってたし、なんかまだまだいっぱいいたし、今後カーンがアベンジャーズのメイン・ヴィランになるっぽいんだけど、こいつマジでなんなのかさっぱりわからん。
というか、強いのか弱いのかもよくわからん。アントマンでなんとか出来たんだから、他のキャラなら余裕で倒せるんじゃね?
カーンのお披露目会という意味合いの強い作品だったのだが、その割にはカーンの魅力はあまり伝わってこなかった。

それともう一つ、今回お話が全然頭に入ってこなかったのは、全ての事情を知っている唯一の人間ジャネットが、中盤になるまで全く全然説明してくれなかったせいでもある。
「今は説明している時間はないのよ!」じゃねーわ!さっさと知ってることを話せっつーの💢
そもそも、「量子世界にはヤバいやつがいるから手を出しちゃダメよ」と一言言っといてくれたら、今回の騒動は起こらなかったはず。
全部アンタのせいじゃねーか!?ビル・マーレイと不倫はするし、もう本当どうしようもないババアだよ〜。

量子世界の冒険+カーンとの戦いを2時間にまとめたのはすごいと思うが、そのせいで唐突で行き当たりばったりな展開が多かったし、新キャラたちの掘り下げが出来ていなかったため、解放軍が勝利したところで何の感動も感慨もない。
ストーリーテリングという点においては褒められたものではないし、何やってるのかも意味不明だけど、まぁなんかダラっと観ている分にはとても面白い。
無駄にシリアスで長い『エターナルズ』とか『ワカンダ・フォーエバー』と比べれば、本作の方が断然好きです♪
あまり難しくカ〜〜ンがえすぎず、カ〜〜ン大な気持ちでカ〜〜ン賞するのが良いのではないでしょうカ〜〜ン。
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