TAMU

藁にもすがる獣たちのTAMUのレビュー・感想・評価

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)
4.4
いやー、ハマる!
『アシュラ』以来のドン引きの面白さw

この手の覆水盆に返らない映画が好物なのだが、特に本作はシナリオが良い!
原作は曽根圭介さんなのだから、日本で映画化しなかったことが悔まれる。。

結末も印象的だし、ストーリーも微妙に時間軸をずらして徐々に全貌が見えて来る流れが心地よい。上手い。

そのシナリオに加え、金と自分のことしか考えないオールスターズがめちゃくちゃ豪華で、顔が何とも、どれもこれも素晴らしい!

個人的にはヨンヒ(チョン・ドヨン)最高!
狂った魅力爆発しとるやんけw
ストーリーとしては、前半なかなか出てこないだけに、後半全部持っていった印象。
怖い反面、可愛い仕草があったり、ナチュラルボーンキラーな感じがたまらん!
大好きw

そして、一見マジメな税関職員チョン・ウソンのクズっぷりも最高!
自信満々なチョン・ウソンを見る機会が多いだけに、追い込まれて心底怯えるチョン・ウソンの表情は最高に尊い💦

個人的なイチ推しは、デメキン(パク・ジファン)。見るからに真人間ではない役をやり続ける名手w 本作では藁にもすがる獣に巻き込まれた獣となるが、緊張感のない表情が何とも場を和ませる。

推しが続くが、みんな大好きユン・ジェムン先輩も感じ悪い刑事役で登場。『海霧』でも、お前さえいなければこんなことにならなかったのに役だが、本作もいい感じでそんな役。
藁にすがる気はなかった獣。

出るだけでダメなやつ確定する勢いのチョン・マンシク先輩。『ノンストップ』では、最後まで悪いことしないのが何より怖かったのだが、本作は定番のクズ金融屋。のように見えるが、何一つ悪いことしなかったようにも…

韓国映画界を支える国民のハルモニ、ユン・ヨジョン先輩は、本作では得意(?)な認知症役。
人に迷惑かけてチャーミング。こんな役できるの、ヨジョン先輩しかいない。

最後、大大大好きペ・ソンウ先輩。
本作ではうだつの上がらない銭湯のバイト。髪の量は多め。
昨年末にペ・ソンウ先輩が飲酒運転で摘発されたことは大変残念なニュース。劇中の母親役ユン・ヨジョン先輩のセリフ「朝鮮戦争の時はそこら中が燃えていた。五体満足だったら、またやり直せる」が、現実の彼の置かれた姿と相まって涙が溢れてしまった💦
TAMU

TAMU