NOBU

藁にもすがる獣たちのNOBUのレビュー・感想・評価

藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)
4.0
お金を巡って紛争する人間たちのエゴが、滑稽に人間臭く描かれていて非常に面白い。要するにクズ人間のオンパレードで笑えるのである。

原作が曽根圭介の同名小説という事であるが、日本の原作の映画化には韓国映画は非常に得意としているが、本作も人間の持つ暴力性や欲、そして憎悪を躊躇う事なく映像化させながら、社会の歪みをダイナミックに表現していてるのが本作の醍醐味であり惚れ惚れとしてしまう。
ストーリー構成はキム・ヨンフン監督自身の脚本であるが、原作とは異なる時系列で組み替えたのが更に面白くさせているのではないだろうか。

そして本作を更に魅力あるものにしたのはチョン・ドヨンやチョン・ウソンを始め実力とスター性を兼ね備えた俳優の豪華な顔ぶれが、今までとは違った持ち味を出しているところにある。
特にチョン・ドヨンは40代に入ってから、更に魅力と色気が増している様に感じるが本作でも魅惑的な女性ヨンヒを更に影のある女性として見事なまでに自身に吸収して演じきっている。
NOBU

NOBU