プレスリーのファンです!キングの楽曲が映画館の音響で聴くことができて感謝以外の何者でもない!!歌唱シーンも大盤振る舞いで大満足です。メジャーどころはだいたい披露されていたのではないでしょうか。
この夏一番映画館で観るべき映画は間違いなくエルヴィス!
エルヴィスが居なければ今の音楽は20年30年は平気で遅れていたでしょう。ブルース、ロックンロール、ゴスペルなど黒人の音楽を世に広めたのは彼です。エルヴィスの楽曲は今聴いても全く古くないものが多いです。いろいろなジャンルの曲をリリースしているが、どれも本当めちゃくちゃかっこいい!
プレスリーのファンとしては、プレスリーの伝記映画が出るときいてずっと楽しみにしていましたが、最初にオースティン・バトラーのビジュアルを観てからはこの映画心配でした。
だって、顔が全然似てないでしょう?タレ目くらいじゃない?ラミ・マレックのフレディ・マーキュリーは似てたけどさぁ!
でも、映画を観てそんな不安は吹き飛びました。声や喋り方がすごく似てる。似てるというか、似せているんだけど早口で喋る場面とか激似で、映画観てて声出そうになりました。
歌はさすがに吹替なんだろうなと映画が終わるまで思ってました。
でも、エンドロールを観てオースティン・バトラーの名前があるじゃないか!パンフレット読むとほとんどオースティン・バトラーが吹替なしで歌ってると知って二重の衝撃でした。
ここまで似せるのには並大抵の努力じゃないでしょうよ。ここまで近づけたオースティン・バトラーでもう、スコア満点よ。
また、バズ・ラーマン監督の綺羅びやかな世界観がキングの雰囲気を盛り上げていてお見事でした。
ストーリーは以外にもプレスリーのどの時代も比較的丁寧に描かれています。
トム・ハンクス演じるトム・パーカー大佐が半分主体でもあります。
トムでもパーカーでも大佐でもないこの男は、エルヴィス・プレスリーからすべて搾取し殺したと言われていますが、彼の類稀なプロディース力がプレスリーをスターダムに押し上げたとも言えます。だって「I LIKE ELVIS」は分かるけど「I HATE ELVIS」のバッジを売ろうなんて考えつかないでしょ。
大佐は「受け入れて良いのか困惑するものにこそ人は金を払う。」みたいなこと言ってましたが、まさに世に出たての当時のプレスリーがそれでした。プレスリーの腰の動きに女性が思わず悲鳴をあげるシーン。今でこそアイドルなどにキャーキャー悲鳴をあげるのはよくある光景ですが、当時のアメリカにそんな文化はなく、悲鳴をあげた女性自身も、なぜあげたのかわからず困惑するも、目が離せなくなり、終いにはステージに手を伸ばすようになってましたね。
ストーリーの話戻りますが、エルヴィス・プレスリーの人生は非常にドラマチックなストーリーだったと思います。
幼少期、キャプテン・マーベル(=シャザム)Jrに憧れていつか母親を"永遠の岩"まで飛んで連れていきたいと夢みていたエルヴィス。
しかし、飛びたいと願い続けたエルヴィスも飛行機で飛び回る世界ツアーの夢は叶わず、最後まで飛ぶことはできませんでした。映画ではパーカー大佐の暗躍で阻まれていましたね。
女性たちが群がるように夢中になる様子を観て「息子を殺さないでくれ」と母親が言っている場面がありました。不整脈心臓発作によりエルヴィスは42歳の若さでこの世を去ります。
パーカー大佐は映画のラストで「エルヴィスを殺したのは私ではない。薬でもアルコールでもなく、愛に殺されたのだ。」と締めくくってました。奇しくも母が恐れていたモノに殺されてしまった訳です。
映画なので本当にそんなことを言ってたのかわかりませんが、なかなかドラマチックとは思いませんか。
『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒット以降様々なミュージシャンの伝記映画が公開されましたが、プレスリーファンであるので贔屓目にみていますがこの『エルヴィス』はその中でもなかなか頭ひとつ抜き出ていたように思いました。
少なくともテレビではなく映画館でみて損はない一本だと思います。