エルビスプレスリーの栄光の光と陰を彼の楽曲と共に彼のマネージャーである「スノーマン」トムパーカー大佐と関連させて描く。
何よりも黒人音楽からエルビスの楽曲、ファッションが生まれ、ビートルズ、ローリングストーンズ、ジャクソン5、クイーンなど多くのアーティストに影響を与え、今日に繋がっていることが分かる。グリースのジョントラボルタや西城秀樹もエルビスの真似なんだぁと。
黒人ぽい曲を腰をくねらせて歌うことは、今ではちょっと古いなと感じる程度であるが、当時は赤狩り時代であり人種隔離法があつた時代、欲情と性的倒錯、猥褻、下品と呼ばれる一方で熱狂を生む。
プレスリーがその生い立ちからマーチンルーサーキング、ボビーケネディなどに対して共感していたことが分かり、彼の音楽が直接間接に1964年の公民権法成立に貢献したのかもしれない。
監獄ロック、ハートブレイクホテル、ハウンドドックなど全盛期の歌では、彗星の如くスターダムを登り、一時は落ち目になつても、天性のセルフプロデュースで見事に復活する。改めてYouTubeで多くの動画を見ると、確かにクールでカツコいい。1977年、42で亡くなる直前に「アンチェインドメロディ」を汗だくで必死に歌う最後のシーンが彼の心情を凝縮して象徴的。
私生活では、荒んだ生活がたたり、離婚、後にマイケルジャクソンと結婚した娘のリサマリーと別れて暮らす羽目になり、与えられた薬物で寿命を縮めてしまつたことは残念。70才のプレスリーも見たかった。
また、プレスリーは世界ツアーを望んでいたが大佐の都合でアメリカ、カナダに限られて、MTVやネットのない時代にもし世界ツアーをしていたら世界の音楽シーンにどんな影響を与えていたかと思うと残念。
トムパーカー大佐がトムハンクスであることは、途中まで気が付かなかった。
プレスリー、ジュディガーランド、マイケル、アメリカショービズの闇、人はいつでも迷い子をを利用する.....。