沖田修一監督作品巡り。
思ってた内容と全然違った。タイトルから反抗期みたいな話かと思ってた。
冒頭から長回しのアニメ。魔法左官少女バッファローKOTEKO。ちゃんとこの映画の前振りになってます。父であるセメント伯爵と、離れ離れになっていた子のモルタル、コンクリが再開する話。
コンクリのセリフ「僕は水と砂とお父さんで出来ている」。
親から子へ、継承、教える、このあたりがこの作品のキーワード。「光の眼」を教える、習字を教える、泳ぎを教える。
思えば、今いる自分はいろんな人に教えてもらったことでできている。勉強だって仕事だって趣味だって。自分で勉強しようと思って読んでる本だって誰かに教えてもらっているのと同じ。誰かに教えられ、誰かに教える。そういう継承が世界を作っている。
小ネタ満載の沖田修一ワールド全開!クスクス系の会話もだし、美波が書く習字の文字、久々娘と会って嬉しすぎるトヨエツ、もじくん美波を探しにいく時の小田和正風音楽、もじくんの酔っ払いとエンドロール後の終わり方などなど。
最後の美波ともじくんのシーンは青春でしたね。あんな尊いシーン、人生であったら絶対忘れられない。自分がいいものに思えるって、これ恋愛の一番の良いところな気がした。
いい意味だけど、上白石萌歌と細田佳央太が飛び抜けてかわいかったりかっこよい訳でもなく、あり得る青春として見れたのが良かった。出てくる人もみんなあったかい。沖田修一監督作品の特徴かもしれない。家族で安心して見れる。なっ!