ドラマ『ウェンズデー』が観た過ぎて予習的に鑑賞。
特に紹介もなく説明も少ないので、いきなり奇怪な世界（屋敷）に踏み入れたようなワクワクとポップな不穏さが最高。これはティム・バートンとの相性抜群そうで脳汁が止まらん。。。
とにかくその煤けて噎せ返るほどのゴシックさが堪らない。いかにもな門構えの暗黒城に、黒を基調としたアンティークな家具内装、気取った優美さとどこかマヌケなアイテムたちが遊び心に富んでいて、そこはまさしくアダムス一家の悪趣味を詰め込んだゴーストハウス。お化け屋敷的愉しさが溢れている。
そしてそんな悪魔信仰的な邪悪さと仰々しさに反して、展開するのは一攫千金を狙う詐欺師の謀という物語の矮小さも魅力的で、趣味の悪いダークファンタジー版のホームアローンみたいなコミカルさが微笑ましい。所々にアクロバットやミュージカルシーンなんかもあって視覚的にもしっかり楽しい。
そして「本当の家族」を求めるという、そこはかとなく香るホームドラマの優しさも素敵だった。スケキヨみたいなフェスター（クリストファー・ロイド）がひたすらチャーミングで良い叔父してる。
