このレビューはネタバレを含みます
その人を形成する内なるものを内からくる言葉で表現された作品でとても好きだった。映像と言葉が美しくて目が離せなかった。
言葉の意味を追うと言うよりも自分にその言葉が入ってきて、それによって感情や記憶に呼応するそんな不思議な映画だった。
監督自身がこれまで感じてきたことを表現されているのに、まるで自分のことのよう通じているような感覚があった。また、女性特有の感覚が強いように感じた。
とても痛くて切なくてだけどその傷を大切にしているような、その傷を愛すもののように感じさせてくれる作品で、思わず涙が出てしまった。
傷つくことはとても辛いし怖いけどそれを経て自分が作り上げられているのだと強く思った。だからその傷を抱きしめながら生きていきたい、傷つくのを怖がらずに生きていきたいと思えた。
監督と出演者の方とトークイベントもあったが、監督が自分を表現するものが映像であると仰っていて、その強い想いがきちんと自分の核として表現されていて好きだった。