テロメア

ケルベロス 紅の狼のテロメアのレビュー・感想・評価

ケルベロス 紅の狼(2018年製作の映画)
4.6
ガスマスクが素敵なダークヒーロー。

ブラジルのコミック原作らしく、アメコミ的にいうならゴッサムシティで生まれたパニッシャーみたいな感じ。そこに目がぺかーと赤く光る謎のガスマスクというイカした風貌が最高でした。ガスマスクってなんかカッコイイよね、というのを全面推しにしている感じが好感度高い。なお、押井守監督作品のケロベロス・サーガとは関係ないけど、あの首都警のプロテクトギアが好きな人には刺さると思われる(僕は刺さりました)。紛らわしい邦題もたまには良いこともあるのかぁ、とか思ったり。

ストーリーも腐敗しまくったブラジルの政治に対する世直し復讐としての流れもよく、最初はふらふらデモについていっちゃって気がついたら殴られまくり、どこからか飛んできた素敵ガスマスクを拾ったことで覚醒、腹立つアイツをぐーぱん祭り。もはや、むしゃくしゃしてやった後悔はしてない、という供述をしそうなところから始まり、スカッとしたからもっとしよう、という危ない奴にしか思えない流れだが、相手がクソヤローなので結果として正義を為しているっぽいというダークヒーローさ。潔い。

あと、ブラジル映画をあまり観ていないからか、どこでオチが来るのか分かりづらくてよかった。いろいろツッコミどころはあれど、素敵ガスマスクがあれば気にならなくなる。行くとこまで行った素敵ガスマスク映画。結構満足できたので、原作コミックがあるならば翻訳して出版してほしいですね。
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