映画は遠い過去のはなし

鬼火の映画は遠い過去のはなしのレビュー・感想・評価

鬼火(1963年製作の映画)
3.4
◎演技、演出、音楽、全てに無駄を排除した無機質さ。感情や悲壮感さえも感じさせない。只、虚しさと虚無感が全体を支配している。

◎モーリスロネの抑えた演技と淡々と繰り返されるサティの単調なメロディ。
彼が遭遇する48時間。友人達の励ましだったり、幸せな家庭だったり、晩餐会だったり、公園、カフェ、街の喧騒、しかしそれら幸せな光景たちは無残にも彼を置き去りにする。

◎一作ごとに趣きも音楽も変わるルイマル作品。どの作品も音楽の選曲がシンプルで印象的。30才でこんな作品撮るとはね。