不死鳥の川

鬼火の不死鳥の川のレビュー・感想・評価

鬼火(1963年製作の映画)
3.6
無為に日々を過ごす男が自殺を決意してから最期までの48時間を描いたドラマ映画。

2023年12本目。

『死刑台のエレベーター』のルイ・マル作品です。死を決意した男の最期の48時間という題材からも窺えるように、無為な日々の中「死」というものを明確に意識した人間の思考や行動が描き出されており、その独白は哲学的ですらあります。

主人公アランを演じるモーリス・ロネの終始物悲しい虚ろな瞳に、エリック・サティの儚い劇伴がよくマッチしていました。何とも言えない遣る瀬無さが残る作品でした。
不死鳥の川

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