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バビロンのriikoのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.1
エンドロール中、LA LA LANDのデイミアンのインタビューが頭に浮かんでいた。

【人は、残りの人生を決定づける人と結びつくことはできるが、その結びつきは残りの人生までは続かない。】

人生単位で振り返れば人と人の出会いは一瞬の時の流れ。
ジョージ・ルーカスが言ってた「音は感情を伝える」や、スピルバーグが言ってた「音が瞬間を永遠にする」を思い出す。サイレントからトーキーになったのは映画史繁栄の必然だった。
デイミアンが描く"一瞬"の演出に必ず音楽が中心に据えられるのも、このBABYLONの時代からの地続きなんだろう。

映画に音が生まれたことで撮影現場からは音が失われたように、本作の様々なことから失ったものと得たものの対比を感じる。

【『ラ・ラ・ランド』と『バビロン』は、言ってみれば“いとこ”のような関係です。
あの有名なハリウッドのサインは、きらびやかなモニュメントであるのと同時に、飛び降り自殺の名所としても知られています。夢と悪夢の共存。光と闇の二重性。それこそが『バビロン』で僕がやりたかった、ハリウッドの核心なんです。】
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