映画産業勃興期の狂乱/喧騒と、ハイカルチャーと対比した時に映画が見なされていた低俗感とその悲哀を全面に表現しており、またサイレントからトーキーへの移行期で取り残された俳優の悲哀も描かれている。
映画史自体がテーマになっているのはよく分かるが、脚本はブレブレだし、狂乱/喧騒の象徴としてのブラピとマーゴット・ロビーをああいう形で死なせるのはどうかと思うし、作中で言及される「雨に唄えば」と本作品のテーマとの整合性のなさも気になった。
後半のチャゼル史観の映画史にもめちゃくちゃ違和感があった。
曲とテンポの高揚感はさすがチャゼルと言わざるを得ない。