ナマラマナ

バビロンのナマラマナのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
4.0
わたし的にはとーっても興味深い『狂騒の20年代』が時代背景だもの、面白くないわけがない!
もしタイムマシンがあったらこの時代のパリ、ベルリン、ニューヨーク、LAに行きたいくらい。
大きな経済的繁栄の時代であり、そうなると芸術や文化が開花。文学、ジャズ、映画などなど新しい文化がたくさん現れました。
一方では世界大戦の恐怖、目まぐるしい変化がありでカオスな時代。こういう時の文化は淫靡で退廃的だったりします。
この映画のオープニングからすごかったですねぇ!、それこそ黄金時代のハリウッドを象徴しているかのような、グロテスクでいて絢爛豪華な酒池肉林パーティー。
そしてパーティーの主役はサイレント映画の大スター・ジャック(ブラッド・ピット)。パーティーの主催側のバイトをしていて映画製作をしたいメキシコ移民のマニー(ディエゴ・カルバ)。このパーティに潜り込んできた新人女優のネリー(マーゴット・ロビー)。群像ドラマだけど、この3人がメインの登場人物です。
このパーティでマニーとネリーは出会って意気投合し、マニーはジャックに気に入られ映画製作の仕事にありつき、棚ぼた的にネリーは映画に出演することになり、ストーリー展開していきます。
いつもパーティ三昧で酔っているようなジャックですが、カメラの前に立つと、シャキっとなり演技をします。そのメリハリというか映画に関しては真剣なんだなぁーって思わせるブラピの演技が私は好きでした。特に夕陽のわずかな自然光の中でのシーンにちょっと感動しちゃいました。
ネリー(マーゴット・ロビー)は・・・私にはハーレイ・クインに見えて仕方がなかったんですけど(笑) そのくらいぶっ飛んだキャラクターの女優でした。そしてこれまた痛いんですよ、彼女が。
最初は2人とも成功し、地位も名声も得るわけなんです。
でも技術や文化はどんどん進化していくわけで、トーキー映画の時代が来てしまいます。
そして、まさに『祇園精舎』なわけなんですねー。
中盤からは盛者必衰そのものでして、この世は無常であり、だんだんと衰えていく2人。
もうね、後半はなんか悲しくなりますよ。
そんな二人を助けようと映画製作側から動くマニーなんですけどね・・・。うぅ・・・これ以上は言えない><
他の登場人物のお話もいろいろありで、3時間と長い作品ですが、飽きることなく観ることができました。
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