田中稔也

バビロンの田中稔也のレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.3
「栄枯盛衰」、「映画の存在自体の良さ」、「生まれる時代が少し違えば周りからの見られ方も違う」みたいなことがメッセージだと認識。
ストーリーは全部「こうなるんだろうな」という感じでよく言えば「鉄板」、悪く言えば「ありきたり」という感じ。(マニーが殺し屋に見逃してもらえる所は意味不明で驚いたけど笑)正直3時間越えの尺でやる内容ではない気がした。音楽はめちゃくちゃ良かった。
序盤で「売れなくなったら、暗闇に消えるだけ」的なセリフを言ったネリーが、最後は暗闇に消えていったりと細かい伏線は多かった。
ブラピとマーゴットロビーの演技力はとても良かった。ジャックがインタビューを受けていて「無声映画が恋しい?」という質問に対して、タバコを持つ手をブルブル震わせながら、「そんなことは無い」と答えるシーンは凄いと思った。
あとポリコレを所々感じたのが自分的に「う〜ん」という感じ。その時代に中国人大活躍できたの?歴史に忠実なの?とどうしても感じてしまうシーンが多かった。

ネリーの声が変とバカにされていた後で、雨に唄えばのジーン・ヘイゲンが凄い甲高い声だけど売れていたりと、生まれる時代が違っても栄枯盛衰はあるだろうけど、周りからの扱いは違うかったかも...?トーキー映画が現れて、最も声に注目が集まる時代に生まれてしまった俳優の苦悩・悲劇というのは凄く思うところがあった。

とりあえず、雨に唄えば観ないと...