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サイレント映画からトーキー映画へ…新たな時代の到来による栄枯盛衰。ここは映画に恋焦がれ愛し狂わされた者たちが集う混沌の楽園ハリウッド
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ミアチャル監督!今回はどんな魔法を見せてくれるんだい?どんなエモーショナルなんだい?
とスキップしながら映画館にやって来たウキウキの俺の顔面にいきなり、うんこがダイナミックエントリー。それもとんでもない量。あまりにも汚い演出に、うわ、最悪、とドン引き😨
おまけに、fコゥッ…!!!みたいな開閉音と発射口まで見せてくるからね。最悪だよサウンドも最悪
動物のというのがギリギリの救い🐘人間のだったら泣きながら帰っていたと思う🐸
そのままこの時代の無法ぶりが同時多発的にハイテンションでお届けされる下劣の限りを尽くしたパーティ。
ここまでで既にかなりのインパクトだが、一呼吸おいて、サイレント映画の撮影現場の喧騒、熱気。
さらにトーキー映画の撮影現場のイライラが沸いていくストレスMAXの空気。シリアスとコミカルのバランスがさすが絶妙すぎるね。この撮影のカオス最高に面白かった!
時代が変わり、スターたちのコンプレックスとか内なる影が新時代に照らし出され、しゅん…となっていく姿も味わい深くていい感じ。とくにブラッピが語る想いや浴びる現実には映画の魅力が詰まってた
役者たちはかなりのオーバーアクトを強いられたみたいで、マーゴローなんてやっぱりパンチもあって見応え抜群だし、ブラッピの飄々とした感じから哀愁たっぷりな感じもよかった
さらに深淵の世界を経て、締めくくりはまるで映画史の集大成と言わんばかりのシークエンス。
これはかなりあざといけど映画っていいなぁ…ってまたまんまと感慨深くなっちまった😳
今回の幕引きも相変わらず凄いよかった。でも少し求め過ぎてるせいか、若干収まるとこに収まったというか、あんまりすごい余韻を引きずるような感じではなかった
とりあえず「セッション」「ララランド」の時に感じた、あの唯一無二の高揚感には届かなかった
ミアチャル監督は黄金期の社会的な闇に注目して汚い部分を見せたかったらしい。
確かに具体的に汚すぎる描写に、そういうの美化しないよ。って気概は感じた。
それにうんこにゲロ、しょんべんサウンドとか排泄物の誇張表現は、使い捨てられ吐き捨てられた映画人たちの暗喩のよう。
「映画自体、クリエイターたちの様々な夢、想い願いが消化され排出されたうんこのようなものなんだよ…それでもやっぱり映画は素晴らしいんだぞ。」
こんな感じで愛し方がどうかしてる監督の映画愛が勝り溢れ出まくってるような一作だった。
本当にそう思ってるとしたら例えが汚すぎるけどね
全体的に体感めちゃくちゃ短く感じるほど面白かったのも間違いないが、ブッ刺さりはしなかった。
とりあえず求め過ぎてしまったのはでかい
映画愛といえば、題材とか一部キャストとか役所とかタランティーノの「ワンポリウッド」っぽかった。そっちもタランティーノの映画愛ダダ漏れ。独特な文法と表現で綴られたロマンチックなラブレター
一方、こっちは愛は愛でも、屈折しまくり。ラブレターなんて可愛いもんじゃない。ストーカー一歩手前みたいなエグめの愛の表現。というか性癖の列挙という印象。
この春一番に本当にきたねー映画だったぜ!!
なお、音楽については諸手を挙げて最高。最強にかっこよかった。40億点🎷🎷🎷🎷