Eirain

バビロンのEirainのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.8
『ラ・ラ・ランド』でその名を知らしめた若き才能、デイミアン・チャゼル監督の最新作(2022年)。少し出遅れたが、Blu-rayが手に入ったので鑑賞。

1920年代のハリウッド、映画界はサイレント映画の時代。サイレント映画の大スターのジャック(ブラッド・ピット)、スターを夢見る新人女優のネリー(マーゴット・ロビー)、映画制作を夢見るアシスタントのマニー(ディエゴ・カルバ)。それぞれが華やかな映画界で成功とキャリアを積み重ねていく。しかし、時代はサイレントからトーキーへ。映画界における大きな転換期に遭遇する彼らが辿る道とは―――。

『ラ・ラ・ランド』と同じく、「ハリウッド・ドリーム」をテーマにした作品だが、こちらは華やかなハリウッドの"光と影"をメインに据えた、なかなかにハードな内容。また、「音を気にする必要がないため、様々な映画セットが一か所に乱立するサイレント映画の撮影現場」、「サイレントからトーキーへの移り変わりで淘汰されるサイレント映画のスター」、「発声が重要視されるようになることで映画界へ流れてくる舞台俳優」等々、1920~1930年代の興味深い映画事情を垣間見ることもできる。

華やかな舞台の裏には知られることのない厳しい世界があるけれども、そんな映画の世界だけれども・・・「やっぱり映画は素晴らしいものだ!」
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