サマータイムブルース

バビロンのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
5.0
「バビロン」→ヘブライ語
「バベル」→ギリシャ語
発音の違いこそあれ、メソポタミアの同じ都市の名前です
“バベルの塔”が有名ですね
内容は全く違うとはいえ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の「バベル」の主演もブラッド・ピットさんが務めているのは興味深い

バビロンは、富と悪徳の都へと堕落したため、神によって滅ぼされたと言われています
この映画に登場するハリウッドの映画業界の人たちを象徴しているのでしょう

長すぎてしばし敬遠していた本作
なにせタイトルが出て来るまで30分かかります
2回に分けて見れればいっか、くらいの気持ちで見始めました
しか〜し!!面白すぎて一気見してしまいました
もっと早く見とけば良かった

冒頭のゾウの糞攻撃で掴みはOK!!
ちなみにカバの脱糞は、しながら自らの尻尾を左右にブンブン振って辺り一面に撒き散らすので、それに比べるとゾウさんはお上品だなと思いました
食事中の方は見ないでね
以降怒涛の展開が続きます
全く無駄なシーンがなくて、確かにどこもカット出来ない、これでディレクターズカット版とか出来たら4時間越えになりそうで心配

主演はブラピの他、マーゴット・ロビーさん、ディエゴ・カルバさん
その中で、1番輝いていたのは間違いなくマーゴでしょう
吹っ切れた演技してました

序盤のパーティーシーンが超絶凄すぎる
酒池肉林とはまさにこのこと
全裸で横たわるデブ男に女が跨って放尿
ドラッグで意識失って運ばれる女
キャバレー歌手が「私が愛するpussy」という卑猥な歌を歌う
全裸で踊り狂う男女
全裸でS◯Xしてるカップル
ゾウが乱入・・・

ネリー・ラロイ(マーゴット・ロビーさん)が自分の出演した映画を劇場に見にいくシーンは、タラちゃんの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」をオマージュしてるのかな
あちらはシャロン・テートでしたけど、映画館のチケット販売員に交渉してタダで入場するのも一緒
同じ映画業界がベースなので、何かと共通点を感じてしまいました
しかも主演はやはりブラピで、マーゴとの共演も一緒

ネリーが主役のトーキー映画の撮影シーンが爆笑!!
ネリーと監督と助監督のやりとり面白すぎる
助監督すぐキレるし
最終的に撮影は成功しますが、個室で撮影していたカメラマンが熱中症で死にます

登場人物の中で、コラムニストのエリノア・セント・ジョン(ジーン・スマートさん)が結構重要な立ち位置にいます
映画がサイレントからトーキーへ移り変わり、その間、映画業界の内幕をずっと第三者的立場で、俯瞰して見て来ている人物です
人気に翳りの見えて来たジャックに、あなたの姿はスクリーンにに刻まれたのだから、映画を見ればあなたは蘇る、安心して引退出来る、とアドバイスします
打ちひしがれるジャック・・・

あ、あと、初代スパイダーマン、トビー・マグワイアさんがドーン!!
久しぶりに見ました
役作りなのか、目が完全にイッちゃってる人でした
見れてなんか嬉しい

ラスト多数の名画のワンシーンが次から次へと出て来る終わり方も良き
映画愛??を感じました
忘れた頃にまた見たい