Reiren

バビロンのReirenのネタバレレビュー・内容・結末

バビロン(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

ブラッド・ピット演ずるジャックのセリフが
ブラッド・ピット自身の境遇を物語るようで
切なかった
サイレントからトーキーへ
時代が変わると淘汰されていく俳優たち
年月を経ても、新たなスターに淘汰されていく
スターって、儚い幻のよう
銀幕の中では、50年後に生まれた人が見て
憧れたりもするけれど、現実は厳しい
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ネリーは、フィッツジェラルドの妻ゼルダと
イメージ重なる破天荒な性格で、さもあらんと
思うような言動を繰り返す女性だったけれど
マニーのようなタイプの男性は、それを
抗いがたい魅力と感じてしまうのかもなぁ・・・

彼女が終盤、マニーに結婚を申し込まれて喜び、
でも歌い踊るように闇の中に消えていって
亡くなるラストは
哀しいけど彼女らしいなと思った

メキシコに逃げ延びたマニーが後年
ネリーとは全く異なるタイプの女性と
結婚し、子供がいて、それなりに幸せそうに
なっていたのは、負の要素が強いこの作品の
中で、救いになっていたと思う

多分、「赤」の色だけ、
彩度高めに設定している映像の
赤い色が強烈に印象に残った
赤は情熱の色、そして危険信号でもある
私は見事、監督の術中にハマって
ハラハラドキドキしながら目を離せなかった

面白かった、と言うには重い話
けれど、この長尺でテンポ良く、
飽きさせない作りは
称賛に価すると思います

ラストの、様々な映画の断片が続く場面では
テンション上がったなぁ・・・

個人的に「雨に唄えば」という映画が
好きなので、
監督が特に思い入れしているようなのが
嬉しかった

追記:
ギャングのボス、やばすぎ(笑)
Reiren

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