チャゼルちゃん、いきなりタランティーノみたいなことをやろうとしたらダメだって。中指の立て方間違ってる。
この仕上がりからすると、監督自身がまだ1920年代への憧れを捨てきれていないように思える。
だからあのラストなんだろうけど、色々とっ散らかってて一体これを見て何を思えばいいんだろう。
汚い部分すらエモーショナルな感じに持っていってしまうのは本来描きたかったものとはかけ離れてしまうのではないだろうか。
そもそも昔のハリウッドを見てる感じがあんまりしないというか、配役やキャラクターの言動など、変に現代的な要素がちょいちょいあるのがそう思わせるのだろう。
あとこの手のアバズレ役のマーゴットロビーにもういい加減あきた。
ララランドをなぞったような構成で、ディディールにリアリティがないのに、中途半端に実名が出てきたり、他の実際の映画からの引用があったり、空想とリアルの境目がよくわからない。
だから伝記映画としても劇映画としても受け取りづらい。
上っ面だけの映画のように思えた。
似たようなアプローチの映画なら70年前の『サンセット大通り』の方が見る価値はあると思う。