たま

バビロンのたまのレビュー・感想・評価

バビロン(2021年製作の映画)
3.5
まさにバビロニア王国。
一晩中続く宴、終わらない狂乱。

冒頭から、衝撃的な象の排泄物から始まり、波乱の予感たっぷり。
頂上を極めたハリウッド王国の、栄枯盛衰を描く。

トーキーの大スターと、スターを夢見る女性と、映画製作を目指す若者の偶像劇。

登場人物たちの無秩序でハチャメチャな行動、猥雑な世界、裏組織とのつながり、これでもかというほどの映像で魅せる。

監督の映像の遊び心や、古き良き時代へのオマージュ、こだわりに興味はそそるが、雑多の感じは否めない。
最初は良かったけど、後半になると少し飽きてきた。
ちょっと長すぎたか。

自由に動き回り、乱雑の中で生まれるサイレント映画から、動きも制限がされ、余計な音も立てられないトーキーの不自由さに戸惑う人達。
それでも、時代の流れには逆らえない。

そんな乱痴気騒ぎの現場でも、作品は残り続ける…
だから映画製作はやめられない。

ブラピのオーラのある大根役者と、マーゴットの感受性豊かなアバズレがとても板についてました。
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