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Uボート:235 潜水艦強奪作戦のkiritoのレビュー・感想・評価

3.1
【覚悟】

映画界隈ではなぜか一般に「潜水艦映画にハズレなし」と言われている。自分もそうだと思っていたのだが、師匠に聞いてみたら「ふっそれは未体験ゾーンとかカリコレの作品を観てないからだね(*‘∀‘)」(過剰演出有)と言われた。どうやら彼の中では「ビロウ」(2002)(まず知らないw)あたりからこの神話は崩れているらしい。

ふむ。兎にも角にもUボート:235観た。

今作が潜水艦映画の中でも珍しいのは、①潜水艦に乗るメンバーがほとんど素人という点②なぜか兵士でもない女(女性)が乗るという点だろうか。

まず①については、陸にいた兵士たちにウランをアメリカまで潜水艦で運べという指令がでて、3週間も練習しないうちに、潜水艦で出発しなければいけなくなる。という全く強者感ないメンバーというところである。
潜水艦映画は最強メンバーで海の敵とハラハラ戦うところが見どころなのだが、本作はその点を捨てているので、やはり他作品として見劣りする。

またより問題なのは②で、兵士の一人が父で、同じチームの一人(髪型だけかっこつけマン)と恋におちてるあばずれ女がなぜかスナイパーとしての役割を担っている点だろう。しかもラッキーシューティングで成功には至っているが、それも運だけだし、何より緊急事態にもかかわらず、上記の髪型だけイケメン君と潜水艦の中でエチエチしていて、潜水艦マニアまた戦争映画ファンがみたら激怒するに違いないと思った。さらにはそれだけにとどまらず彼女のせいで事件が複雑化しているシーンが多数ある。やはりこういう映画には無駄に女を出すべきではないという典型だろう(なお断っておくが決して女性を卑下しているわけではない。)

とはいえ、結構みどころあるシーンも多かったのは良かった。
例えば、ドイツ軍が町の中で死体をつるすというあの演出は最近でも「ジョジョラビット」で描かれているところだが、まさかのその死体が・・・というシーンもよかったし、ドイツ兵を水につけといて手榴弾を投げ込み頭だけが吹っ飛ぶシーンもよかった、また潜水艦VS戦闘機のシーンは特によく戦闘機も潜水艦に対して欠点があることや、潜水艦としてどのように戦闘機を倒すかという点も新しく勉強になった。

あたりかはずれかでいえば・・・どちらにも属さない中間というところだろう。
悪くはなかっただけ、神話は現状kiritoの中では守られている。

2020.5.15
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