kuu

米中開戦 20XX年 悪魔のシナリオのkuuのレビュー・感想・評価

2.5
『米中開戦 20XX年: 悪魔のシナリオ』
原題 World War Four.
製作年 2019年。上映時間 86分。
対立する各国の激しい争いと陰謀を描いた戦争アクション。
北朝鮮が軍事行動を開始し、バルト海と中東では武力衝突が勃発。
米軍は臨戦態勢に入り、戦地に部隊を派遣する。一方、FBI捜査官のファイフは、紛争の背後にいる何者かを調べ始める。

朝鮮半島で、北朝鮮軍が軍事行動を開始。
米軍は臨戦態勢に入り、特殊部隊のジョーンズ中尉は戦地に飛んだ。
同じ頃、FBI捜査官のファイフは何者かが紛争の背後にいるという情報を掴み、捜査を開始する。その間にも危機はエスカレート。
米軍は北朝鮮への地上攻撃を開始するが、黄海の米艦隊が核攻撃で全滅してしまう。
ファイフは謀略の黒幕に迫るが、すべては手遅れだった。中国が参戦し、世界は破滅へと突き進んでゆく。。。

ストック映像の壮大な使用と再利用。
また、コメディーや風刺にも見れなくはないなぁ。
しかし、製作陣の軍隊に対する解釈はちょいお粗末なもので、例えば、北朝鮮への水陸両用攻撃で、韓国軍兵士のライフル銃にブランクアダプターが付いていることに『あれっ?』ってミリタリーとか好きな人は思うはず。
因みに、ブランクアダプターてのは、銃火器に背圧を与えながら空砲を発射するときに使用する装置で、これによって、銃の自動装填が可能になります。
銃を構えると、実弾を発射するときと同じように自動的に弾倉から弾丸が装填されます。
問題点としては、空砲のアダプターは銃身をブロックし、実弾を発射することができません。
また、突撃隊はスコープ付きサプレッサー付き(銃の発射音と閃光を軽減するために銃身の先端に取り付ける筒状の装置の総称である。)ライフルを使用しないやろし、兵士がトンネル内を歩きながらスコープを覗くこともない。
また、砂漠で木のあるところまで走ったりはしない等々。
枚挙に暇がないほど突っ込みどころ満載。
今作品の大半は、ビキニ環礁での核実験にさかのぼり、ストック映像を使ってカットされていることがよくわかるが、でもまぁ、よく繋ぎ合わしたなぁと感心はしました。
また、昔のカンフー映画の手法の様に、製作陣は実際のプロットなし台本なしで映画を作ったんかとも思ったら、なおのこと脱帽かな。
※プロットなし台本なしは個人的に勝手に思ってることです。
今作品のストーリーはコンセプトとしては良いのやろけど、地政学的な戦いの組み合わせは、正直、支離滅裂でお粗末でした。
製作陣は、世界がどこに向かっているのかについて合理的な分析を持っているかもしれないけど、それをまとめるのは下手だったんやろな。
マイケル・ジェームズ・トッテンや、トム・クランシーを読んでからか、近代的な兵器を使い描きたいならゲーム『コール オブ デューティ モダン・ウォーフェア』シリーズを遊んでから出直してほしいです(失礼🙇)。
kuu

kuu