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追跡のぉゅのレビュー・感想・評価

追跡(1947年製作の映画)
3.8
2022年 鑑賞 22-243-29
NHK BSプレミアム にて
「壮烈第七騎兵隊」「決斗!一対三」等のラオール・ウォルシュ監督による、孤児となったジェブ(ロバート・ミッチャムさん)は、父親の友人のメドラ・コラム婦人(ジュディス・アンダーソンさん)に育てられた。やがて彼は、婦人の娘ソーリー(テレサ・ライトさん)と恋仲になっていく。だが、婦人の息子アダム(ジョン・ロドニーさん)を射殺してしまったときから、彼に対して一族は復讐を誓う西部劇作品。

ー 復讐は復讐しか生まない? ー
’47年って日本の状況ってどんな状況だった?日本では昭和22年で、吉田茂総理の時代...

モノクロ作品。ジェフの回想と疑心感、出兵とコイントス、ソーリーの表情と兄妹ではなく... 、「必ず帰ってきて」、戦争と悪夢、戦争からの帰還、何度も見た記憶は暖炉に落とし戸に... 、外の牛の骨、突然息が出来ない状況と雷...

“母さんの言う通り生きてきたが ずっとよそ者だと感じてた 愛や親切を返せなかったんだ どこがおかしいのか? 知りたいんだ 教えてくれ”
ジェフの記憶、聞くなという母、娘と恋仲を知っている母は「愛は十分に送っている」と、「聞くなと言われても 疑問が湧いてくる」、「別の方法で答えを探す」、アダムとの言い合い、3等分、持分を賭けた勝負、ソーリーが間に入るも... 、ジェフとアダムの殴り合い、そして2人の仲違いへ...

荒野を行くジェフと突然の銃撃、ジェフの反撃と止まらない銃撃、ジェフの一発が相手に直撃し... ジェフを銃撃しジェフが殺した相手はアダムだった... 、これは複雑な人間関係が生んだ繊細な事件だった!ジェフは悪役っぽいが家族ではないところも肝だし、戦争に赴いたのも、家を出て行ったのもコイントスという偶然だし、アダムは悪役っぽくはなかったが、ジェフを執拗に敵視していたし、見ようによっちゃ悪役だし、そもそも最初にぶっ放してきたのはアダム。ただここには目撃者がいなかったこと...

“確かに正当防衛だった だが俺はますます嫌われた ひつぎを担ぐ者のブーツと光が見えた また喪失感と不吉な予感に襲われた”
モノクロの良さ!暗いと暗さが際立つ!あのシーンはめっちゃいいっ!音だけ鮮明に聞こえ、しっかりと見えないところが肝!、ソーリーへの愛、2つの墓を超えるくらいの... 、コーヒーとオルゴール、お祝い用のワインも母が取り寄せたオルゴールも... 、お客様用の椅子、「君にどんな狙いがあるか分からなかった だが最後まで付き合った」

“厄介な夫だと思うが 君を楽にできる”
ジェフと結婚すると決めたソーリーと怒り心頭となぜ?の母、ソーリーの心を占めるものは... 、ここを離れるという母と計画を遂行しようとするソーリー、●●な結婚の曲、「また会える」→ そういうこと?、ワインとジェフの気持ち、「近寄らないで」、「なぜ●した?」、「●●●のあまり●が震えた」、「震えたのは●●みのせいじゃない」、抱き合う2人と不穏な影が... これは家族の問題だった... 赦すことこそ次の世代に遺恨を残さないために必要なんだというメッセージ... 現代にも必要... 特に国の上の方の方々には...

これはクラシックの名作だ!前半はエンジンのかかりがゆっくりだったが、快調にエンジンがかかってからは一気に持ってかれた!ラストなんてハラハラ展開で、つい応援してしまう!前半で丁寧にストーリーを見せたからそうなったのかもしれないので是非古いから、モノクロだからと敬遠しないで欲しい!

「白い亜麻布に身を包んだカウボーイがいた 葬送行進曲を流し 俺を草原に運び 土をかけてくれ 俺は道を誤った 貧しいカウボーイ」

「君と俺は似てる 君の心を読みたければ 自分がどうするか考えればいい」
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