まつり

インディペンデントリビングのまつりのレビュー・感想・評価

4.5
知人にお勧めされて視聴。

福祉っぽさなんて福祉に絶対要らないよな、としみじみしたし、生きるのハードルがもっと下がったらいいのに、とか、そんなことを思った。

同じ毎日を繰り返すだけの狭い世界が障がい者の居場所ではないよな。と思ったし、選択肢が少ない現状がマイノリティにとっての「人生」ではないと思った。
ララさんの「この現実を受け入れることが障害受容なのか」という言葉はすごく刺さった。

マジョリティは簡単に「受容」というけれど、自分の状態を素直に受け入れられないのは、そのラベルに由来する理不尽や偏見がたくさんあるからで。理不尽を受け入れることを当事者に求めることは「受容」ではなく「差別」なんだと思う。すごくしっくりきたのでこれはちゃんと今後も言葉にして伝えていきたい。し、簡単に受容を人に押し付ける他者でありたくないな、と改めて思った。

比べるもんでもないんだけど、健常者よりもいきいき生きてる障害者、つよい!
劇中劇の「お前脊損何年目や!」とか本当笑えたな。というか、健常者がいきいき生きてなさすぎる世の中なんだよな。と思ったりもした。

あとヘルパーさんの関わりの深さや夢宙の居場所感にいいなあと思ってしまった。わたしのことをそこまでわかろうとしてくれる他者っているんだろうか?こんな時代だから余計、人との触れ合い的なものに弱くなっているのかも。人間に対する向き合い方について考えさせられたなあーー。

疲れたり判断が鈍った時にまたみたい映画だ。働いてる方みんな素敵だった。わたしはこういう人間でありたい。
まつり

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