映画観太郎

EMMA エマの映画観太郎のネタバレレビュー・内容・結末

EMMA エマ(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

小さな田舎貴族たちの村内婚活&コミュニティ事情がモチーフの映画。

アメリみたいなテンションというか?
テンポ良いとかそういう映画じゃないけど結構リアルな人間たちの間に流れる空気感が感じられて素敵。

この空気わかる〜!

って。
最終的にはほっこりニヤニヤしちゃうような、そんな映画でした。


ざっとストーリーを追うと、
何不自由なく育っちゃった有権者の娘・エマちゃんが主人公(=井の中の蛙娘)

環境とか人間関係、体験がその人を作るというのは間違いないもんで。
うっかり苦労せずに育っちゃったんでしょう。
自分がクレバーで特別だと思っちゃって(思いたかったと言うのが正しいのかも)、
友人や村人たちのキューピッド役をお節介で勝手に買って出ちゃうというのが趣味というかもはやライフワーク。笑

家柄のバランスから恋心までなんでもわかっているつもりになっちゃって、
完璧なカップルを組めるのはこのあたしよ?ありがたくあたしに任せればよろしくてよ?
という。

うまくいったものもあったんでしょう。
何もかもわかった気になっちゃってまじで傲慢ガール。
表情とかベタで最高。笑笑


でも人の恋心なんてほんとわからんもんで。


間違いない!
って思ってたらあらら?

え、あの子が好きなんじゃないの?
え、あの人結婚したの?
え、実はあの2人婚約してたの?
え、私が好きなの?!

みたいなあららららら〜なーんもわかってなかったねぇ。という。


ほんで傲慢が過ぎたのか、キューピッド遊び以外でも、子供の頃からよくしてくれてた知り合いのおばちゃんにうっかりみんなの前で恥かかせるようなこと言っちゃったり。

確かにみんなもそう思ってたけど、マジレスしたら本当におばちゃん傷つけちゃうし、それを補って余りある人の良さがあるから傷つけようなんて誰も思わない、そんなおばちゃん。
なんだけど、エマちゃんは自分をスマートに見せたい(内心自信ないタイプきっと)がために、うっかり超えちゃいけないライン超えちゃって大後悔。


さすがのエマちゃんもやっちまったわ、、、っつって大ショック。
他にもこれまでのキューピッド遊びのボロが出たりなんだりで大反省エマちゃん。


からの。
自分の間違いを正すことはもうできないけれど、正直に謝りに行ったり、なんとか良い方向に軌道修正できるように頑張るエマちゃん。
偉いよ。


でもそこに導いてくれたのはたぶん腐れ縁の友人くん。

結構厳しいことも言ってくれるいい奴なんだけど、友人止まりだった2人の関係が途中であれ?俺・私この人のこと好きかも??みたいになってからまたいろんな勘違いがあって、あ〜ん結局両想いやないかーい!
というオチ。


近くで本当の彼女を見ててくれた友人くん。
まじでナイスガイ。
結局そういう人と一緒になるのが一番よ。


途中2人が好意に気づき始めるくだりとか、最後まで勘違いしてたりするとことか、
まじで甘酸っぱくて最高。

本気で好きになっちゃうと全然スマートになんてできないあるある。



話があっちゃこっちゃ行って自分でも後から見たらわからなそうだけども、
そんな映画でした!
地味といえば地味だけど、良い!!


人のことわかったつもりになっちゃダメだし、思い込みもダメだし(同じこと言ってる)、
人をコントロールしようだなんて無理だし、
自分が人より上とかいうのもほんとに傲慢だからやめた方がいい。

思いもかけない、自分にはないものを持ってる。大体の人が。


余計なお世話も嫌いじゃないけど。
自分のこと頑張ろ。自戒。