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アリアのclydebarrowのレビュー・感想・評価

アリア(1987年製作の映画)
5.0
遠い昔に観て、その映像と音楽の素晴らしさに圧倒され、なんとレーザーディスク(ビデオテープより画像が美しいということで結構流行った。)を買ってしまったのであった。

収録作品全部が素晴らしいし、どの監督も好きだけれど、やっぱりデレク・ジャーマンは別格。
一瞬も思い出もなんと儚く、それゆえになんと美しいのか。

80年代は、いわゆるミュージック・ビデオ、プロモーション・フィルム(特にロックやパンク)が盛んに制作され始め、そこから新しい才能が映画界に巣立っていった幸福な時代だった。

これを観て、テイストの合う監督を見つけるのもいいかも。オペラの入門編としてもオススメ。
ああ、それにしてもデレク・ジャーマン、本当に美しいし、セレクトしたアリアの意味を思うと、実に見事な映像とシナリオ!

【以下、追記】
今、手元に資料がないので、記憶を辿って。
デレク・ジャーマンの作品のアリアは、「ルイーズ」というオペラの「その日から」。
ロマンチックな旋律と歌詞で、新人歌手がはじめて歌う曲として選ばれることも多いとか。
つまりこの作品は、往年の大女優が最後の舞台に立って万雷の拍手の中、初めての舞台と初めての恋を思い出して微笑む、という内容です。
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